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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1809.02046
Borisov et al. (2018)
(121514) 1999 UJ7: A primitive, slow-rotating Martian Trojan
((121514) 1999 UJ7:始原的な,低速自転の火星トロヤ天体)

概要

(121514) 1999 UJ7 の起源と表面組成についての調査を行った.この天体は,これまでに知られている唯一の L4 ラグランジュ点にある火星トロヤ小惑星である.

この天体の可視光での反射スペクトルと測光データを取得し,分光学的な結果をいくつかの分類クラスおよびサブクラスの天体のスペクトルと比較した.また光度曲線を取得して解析し,小惑星の自転周期を決定した.

その結果,この天体の可視光のスペクトルは青い波長の領域では負の傾きを持つことが分かり.また広く深い吸収特徴を 0.65 µm 周辺で示すことが分かった.スペクトルの全体的な構造から,この天体は C-complex に属する天体であることが示唆される.

測光データの振る舞いは非常に複雑であった.
光度曲線中には,主要な変動周期として 1.936 日周期のシグナルが存在する.しかしこれは測光データの一つのみのサブセットを用いて導出された周期である.この小惑星は非主軸回転状態にある可能性があるが,今回の観測期間内では決定的な結論を導くには不十分なデータしか得られなかった.

観測されたスペクトルの吸収はより広く深いが,この特徴はいくつかの Ch 型小惑星によって示される 0.7 µm のスペクトルの特徴と整合的である可能性がある.この特徴は,天体表面に含水鉱物が存在する兆候だと解釈できる

始原的な性質を持つ可能性があるこの天体の組成は,かつて太陽系のスノーラインの外側で形成され,その後太陽系の内側領域に到達した,揮発性物質が豊富な天体が示すであろう組成と整合的である.

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