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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1810.05253
Wilson Cauley et al. (2018)
Evidence of magnetic star-planet interactions in the HD 189733 system from orbitally-phased Ca II K variations
(軌道位相に伴った Ca II K 変動からの HD 189733 系での磁気的な恒星-惑星相互作用の兆候)

概要

磁気的な恒星-惑星相互作用 (star-planet interaction, SPI) は,系外惑星の磁場を検出する手法を提供し,それの知見を得る手段でもある.また,系外惑星の内部や大気環境について探ることも可能となる.

SPI が示す特徴は突発的に発生し,惑星系の一回の観測では検出を確定することが困難である.これは,恒星の磁気圏の非一様性と,恒星の磁気活動の周期的な変動性が原因である.従って理想的な SPI 探査のためには,少なくとも 1 回分の完全な惑星軌道周期にわたる連続した夜間の観測を含む,複数の観測時期が必要である.

このような条件を満たすデータセットは希少であるが,しかし最も集中的に研究されたホットジュピター系のいくつかでは存在する.そのような系の一つである HD 189733b では,6 個の適した SPI データセットが存在する,これは最初の SPI 探査の一部と恒星の磁場の研究のための分光モニタリングの結果である.

ここでは,HD 189733 の Ca II K データセットの 6 つのアーカイブデータを統一的に解析した.データ取得時期は 2006 年 6 月から 2015 年 7 月までで,これは彩層輝線変動における磁気的 SPI 特徴の探査を行うために取得されたものである.

その結果,HD 189733 の Ca II K 線が 2.29 ± 0.04 日周期で変調していることを示す著しい証拠を発見した.これは 2013 年 8 月のデータ中に発見された.この周期は,惑星 HD 189733b の軌道周期と整合的である

変動の極大は,惑星の軌道位相が 0.9 程度の時に発生している.これは惑星による SPI 放射が,惑星直下点 (sub-planetary point) から軌道位相差 40° 程度の際に発生していることに対応している.これは,非線形のフォースフリー磁場 SPI モデルの予測と整合的である.

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