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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1810.05614
van der Marel et al. (2018)
Rings and gaps in protoplanetary disks: planets or snowlines?
(原始惑星系円盤内のリングとギャップ:惑星かスノーラインか?)

概要

ALMA を用いた原始惑星系円盤の高分解能観測は,全てではないにせよ多くの円盤がリング状のダスト構造を持っていることを明らかにした.

これらのダストのリング構造の起源は未だに不明確だが,一般的な説明としては,円盤内に惑星が存在し軌道に沿ってギャップを開け,ギャップの縁にダストを捕獲するというものがある.このシナリオの特徴は,これらのギャップ内側ではガス密度が減少するということを予測する.

Isella et al. (2016) による最近の研究では,HD 163296 の円盤を一酸化炭素の同位体置換体での空間分解した観測を行った.この観測では,ガス密度の減少はギャップの内側に土星質量の惑星が存在するのと整合的であると導出している.
しかし,一酸化炭素の存在度と温度は広い範囲の要因に依存するため,一酸化炭素の放射の解釈は自明ではない.

ここでは物理科学コード DALI を使用して,ガス温度はダスト密度のギャップの内側で増加することを示し,もしガス円盤にもギャップが存在する場合,それが非常に深くなければいけないことを示した.この結果は,惑星質量が木星よりも大きいことと整合的である

さらに,スノーライン周辺で予測されるように,特定の円盤半径で粒子成長を増加させたモデルを使用した場合,HD 163296 のダストリングは円盤内の天体なしで同様に再現できることも示した
ここで提案したシナリオでは,観測されたギャップを持つ若い円盤と年老いた円盤の両方を説明可能である.

HD 163296 の円盤中のリング構造の起源は依然として不明確だが,これらのモデルの結果は,原始惑星系円盤観測における一酸化炭素放射を解釈する際には注意を払う必要があることを示している.

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