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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1509.07222
Feng & Bailer-Jones (2015)
Finding the imprints of stellar encounters in long period comets
(長周期彗星における恒星の近接遭遇の痕跡)

概要

太陽系のオールトの雲は、銀河潮汐や恒星の近接遭遇によって擾乱を受ける。
これらの擾乱はオールトの雲内の天体を太陽系内側へと向かわせ、長周期彗星 (軌道周期が 200年を超えるもの)となる。
銀河潮汐と、既知の 61回の恒星の近接遭遇を考慮したオールトの雲の力学計算から、長周期彗星と恒星の近接遭遇の関係について調査を行った。

その結果、過去の近接遭遇は、現在知られている長周期彗星の少なくとも ~ 5%の太陽系内側への貫入に関与していると考えられる。
この値は、過去の近接遭遇についての不確実さによる上限値である。

知られている長周期彗星の生成要因としては銀河潮汐がより重要だと考えられるが、長周期彗星の近日点の黄経分布の非一様性からは、過去の強い、しかし未同定の恒星の近接遭遇や力積が存在することを示唆する。

過去・将来における最も強い影響を及ぼす近接遭遇は、おそらく HIP 89825 (グリーゼ710)と、HIP 14473によるものである。
長周期彗星の合計のフラックスに対して、それぞれ最大で 8%、6%の寄与をする。

また計算結果より、恒星の近接遭遇による影響の強さはシンプルな近似で表すことができ、これは大きなデータセットから明確な影響を及ぼす近接遭遇を識別する際に有用である。

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