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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1903.04723
Seligman et al. (2019)
On the Anomalous Acceleration of 1I/2017 U1 `Oumuamua
(1I/2017 U1 オウムアムアの異常な加速について)

概要

恒星間天体オウムアムアで観測されている 8 時間という測光周期と,位置天文学的に測定された非重力的な加速 \(A_{\rm ngsim 2.5\times 10^{-4}\,{\rm cm\,s^{-2}}\) は,オウムアムアからの揮発性物質のノズル状の噴出と,その天体表面での位置の太陽直下点を追うような移動によって説明できることを示す.

オウムアムアが a × b × c の細長い楕円体の形状であると仮定すると,このモデルは振り子のような自転を再現し,長軸は \(a\sim 5 A_{\rm ng}P^{2}/4\pi^{2}\sim 260 \, {\rm m}\) であることを示唆する.これはアルベドを 0.1 と仮定した明るさの測定からの,独立したオウムアムアのサイズ推定と一致する.

光線追跡法を用いて,太陽直下のトルクと太陽-地球-オウムアムアの配置の時間変化する幾何学的配置の両方の物理的に整合的な楕円体の光度曲線を生成.このモデルで合成した光度曲線は,測光周期の著しい永年変化を回避しつつ,観測と整合的なカオス的なタンブリングと,照らされる断面積の変化による変動を示す.もしこのモデルが正しい場合,オウムアムアは内部太陽系での近接遭遇の ~ 100 日の期間中に全質量の 10% 程度を失ったと考えられ,また組成は氷が主体で [C/O] ≲ 0.003 と非常に低い.

オウムアムアの挙動のこのモデルでの解釈は,微惑星円盤の外側領域から海王星程度の質量の惑星との遭遇によって放出されたか,系外オールトの雲から放出されたという仮説 (Jewitt et al. 2017) と整合的である.

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