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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1906.08036
Grätz et al. (2019)
The radial density profile of Saturn's A ring
(土星の A 環の動径密度分布)

概要

カッシーニのカメラで観測された,土星の A 環の動径方向の密度分布のモデル化を行った.
ここでは軸対称の拡散モデルを開発し,環の物質の外向きの粘性移動に適用した.また,土星の外側の大きい衛星との共鳴によって引き起こされる反対向きの内側移動も考慮した.

これまでは,ヤヌスとの 7:6 共鳴単独で A 環の外縁が形作られているという考えが広く受け入れられていたが,これは Tajeddine et al. (2017) で否定された.ここでは,A 環外側の階段状の密度分布は,ヤヌスとの別々の 1 次の共鳴,ミマスとの 5:3 の 2 次の共鳴,プロメテウスとパンドラの重なる共鳴によって主に決まっていることを示す.

主な結果

(i) Tiscareno & Harris (2018) によって測定された密度分布は,エンケの空隙の場所での面密度の減少 (25%) を二番目の境界条件として仮定した場合,軸対称拡散モデルを用いて非常によくモデル化できる.

(ii) ヤヌスとの 4:3 から 7:6 までのリンドブラッド共鳴,ミマスの 5:3 リンドブラッド共鳴,プロメテウスとパンドラのオーバーラップする共鳴が A 環の密度分布を決め,またヤヌスの 7:6 共鳴が A 環の外側の明瞭な端を形成し維持できるほどに環の物質の面密度を下げている.

(iii) エピメテウスの共鳴はヤヌスの共鳴よりずっと弱く,環の密度分布を大きく変化させない.アトラスは A 環の縁の非常に近くに位置しているが,質量が小さいため A 環の分布には非常に小さい影響しか及ぼさない.

(iv) モデルは Daisaka et al. (2001) で示唆されているような,大きなべき乗の指数 (β=2) を支持している.β=0, 1 では A 環の明瞭な外端をモデル化出来ない.
\(\nu = \nu_{0}\left(\Sigma/\Sigma_{0}\right)^{\beta}\)

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