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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1510.02212
Wagner et al. (2015)
Discovery of a Two-Armed Spiral Structure in the Gapped Disk in HD 100453
(HD 100453のギャップを持つ円盤における2本のスパイラル構造の発見)
渦状腕の中には、21 - 29 AUの放射のリング構造が存在する。このリング構造が円形であるとすると、face-onからの傾斜角は ~ 34度である。
渦状腕とは反対の方向 (北西・南東)には暗い三日月型の構造が存在する。これは、21 AU以下のギャップ構造だと解釈出来る。このギャップは、形成されつつある惑星によって作られつつある可能性がある。
この天体周りの円盤の存在は、スペクトルエネルギー分布 (SED)の赤外領域の特徴から示唆されていた(Meeus et al. 2001, 2002)。また遠紫外線観測から、主星への質量降着の上限は 1.4 × 10-9 太陽質量/年である(Collins et al. 2009)。さらにSEDからは、多環芳香族炭化水素 (poly-cyclic aromatic hydrocarbon, PAH)の放射と、冷たい結晶質珪酸塩 (crystalline silicates)の存在が示されている(Vandenbussche et al. 2004)。しかし、珪酸塩の特徴である強い 10 μmの放射が欠乏しており(Meeus et al. 2001)、円盤のギャップの証拠とされる(Maaskant et al. 2014)。
arXiv:1510.02212
Wagner et al. (2015)
Discovery of a Two-Armed Spiral Structure in the Gapped Disk in HD 100453
(HD 100453のギャップを持つ円盤における2本のスパイラル構造の発見)
概要
VLT/SPHEREの補償光学撮像を用いて、Y, J, H, Kバンドで HD 100453を観測した。その結果、恒星から ~ 42 AUにまで広がる2本の渦状腕を発見した。このスパイラル構造は、北東 - 南西方向に非常に対称的な構造をしている。渦状腕の中には、21 - 29 AUの放射のリング構造が存在する。このリング構造が円形であるとすると、face-onからの傾斜角は ~ 34度である。
渦状腕とは反対の方向 (北西・南東)には暗い三日月型の構造が存在する。これは、21 AU以下のギャップ構造だと解釈出来る。このギャップは、形成されつつある惑星によって作られつつある可能性がある。
HD 100453
HD 100453は、孤立したハービッグAe星 (Herbig Ae star)である。地球からの距離は 114 pc、スペクトルタイプは A9V、~ 9太陽光度、1.7太陽質量である(Dominik et al. 2003)。この天体周りの円盤の存在は、スペクトルエネルギー分布 (SED)の赤外領域の特徴から示唆されていた(Meeus et al. 2001, 2002)。また遠紫外線観測から、主星への質量降着の上限は 1.4 × 10-9 太陽質量/年である(Collins et al. 2009)。さらにSEDからは、多環芳香族炭化水素 (poly-cyclic aromatic hydrocarbon, PAH)の放射と、冷たい結晶質珪酸塩 (crystalline silicates)の存在が示されている(Vandenbussche et al. 2004)。しかし、珪酸塩の特徴である強い 10 μmの放射が欠乏しており(Meeus et al. 2001)、円盤のギャップの証拠とされる(Maaskant et al. 2014)。
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