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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1908.06834
Kreidberg et al. (2019)
Absence of a thick atmosphere on the terrestrial exoplanet LHS 3844b
(地球型系外惑星 LHS 3844b の厚い大気の欠如)

概要

多くの地球型惑星は,太陽の 60% 未満の質量を持つ小さい恒星を公転している.理論モデルでは,これらの惑星の大気は太陽型星周りの地球型惑星よりも脆弱であることが予測されている.

小さい惑星において,高温の大気が生き残れるかどうかを決定するための一つの手法は,熱位相曲線から大気の熱再分配の特徴を探査することである.
過去のスーパーアース 55 Cancri e (かに座55番星e,1.9 地球半径) の位相曲線からは,輝度が最大になる地点が恒星直下点からずれていることが判明している.これはこの惑星における大気循環の存在を示唆している可能性がある.

ここでは,より小さく低温な LHS 3844b の位相曲線の測定について報告する.
この惑星は 1.3 地球半径で,太陽系近傍の小さい恒星を 11 時間周期で公転している.

観測された位相曲線は,対称で大きな振幅を持つ.位相曲線の特徴からは,惑星の昼側の輝度温度は 1040 K と推定され,また夜側の温度は 1σ で 0 K と整合的であった.

この結果から,3σ の信頼度で,惑星表面での圧力が 10 bar を超える厚い大気が存在することは否定される.また,それより軽い大気が存在する可能性はあるが,そのような大気は恒星風の侵食に対して不安定である.

観測データは,ボンドアルベドが低い裸の岩石モデルでよくフィット可能である (2σ で 0.2 未満).この結果は,小さい恒星を公転する高温の地球型惑星は一定量の大気を持てないという理論的な予測を支持するものである

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