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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1908.06299
Dai et al. (2019)
Homogeneous Analysis of Hot Earths: Masses, Sizes, and Compositions
(高温地球型惑星の一様解析:質量,サイズ,組成)

概要

太陽類似の恒星を極めて短周期で公転している地球型惑星が発見されており,そのいくつかは軌道周期がわずか 4 時間程度である.
これらの「超短周期惑星」あるいは「ホットアース」は非常に強い輻射を受けており,初期の H/He 大気は光蒸発によって失われていると考えられる.そのため,ホットアースのサンプルは,遠方軌道にある惑星の場合は一般に分厚い H/He エンベロープに覆われている,岩石コアについての情報を与えてくれる可能性がある.

しかしホットアースの質量と半径の測定は,異なるモデル化のアプローチにより継ぎ接ぎに導出されており,またいくつかの食い違う結果を含む場合がある.ここでは,地球の 650 倍以上の輻射を受けている 11 個の既知のホットアースの,完全なサンプルの一様な解析を実行した.

それぞれの惑星に対して参照可能なデータを組み合わせ,Gaia による視差の観測情報から恒星と惑星のパラメータを改善した.また,ガウス過程回帰を用いて視線速度データ中のノイズに対処した.

一様な解析により,ホットアースの見かけの組成の分散は小さくなった.しかし,いくらかの固有の分散も依然として存在する.
惑星の大部分は,地球類似の組成と整合的であったが (鉄 35%,岩石 65%), K2-141b と K2-229b の 2 つは鉄の割合が高いという証拠が得られた.また 55 Cnc e は,鉄の存在度が低いか,もしくはエンベロープが低密度な揮発性物質で出来ているかであることが示唆された.

系外惑星の探査では重い惑星が発見されやすいという選択バイアスがあるにも関わらず,今回のサンプル中の全ての惑星は 8 地球質量よりも軽い.これは,暴走的降着の臨界質量が 8 地球質量であることを示唆する結果である.

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