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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1908.07424
Lombardo et al. (2019)
Detection of Propadiene on Titan
(タイタンでのプロパジエンの検出)

概要

土星最大の衛星タイタンの大気は有機分子が豊富であり,非常に還元性が高く全球的にヘイズが存在していることから,地球の前生物環境に類似している可能性があるとされている.

タイタン大気の光化学モデルでは,プロパジエン (歴史的にはアレンとして知られる) の存在が予測されている (CH2CCH2).これはよく測定されているプロピン (メチルアセチレンとも) CH3CCH の異性体であるが,プロパジエン分子の分光学的な情報が不十分であることから,その検出はまだ報告されていない.
なお,最近になって,これらの分子のスペクトル線のリストが更新・修正された.

ここでは,タイタンの大気中でのプロパジエンの初めての明確な検出について報告する
観測は,2017 年 7 月に NASA Infrared Telescope Facility (IRTF) の Texas Echelle Cross Echelle Spectrograph (TEXES) を用いて行われた.

プロパジエンによる波長 12 µm 付近の放射をモデル化し,大気中のプロパジエンの体積混合比を 6.9 ± 0.8 × 10-10 (高度 175 km での値) と測定した.この値は,光化学モデルで予測されている,鉛直方向に増加する存在度分布を仮定している.

2017 年 4 月のカッシーニによるプロピンの測定からは,プロパジエンに対するプロピンの存在度は同じ高度で 8.2 ± 1.1 と報告されている.

タイタンの成層圏におけるプロパジエン分子の初期測定は,タイタン大気中に存在する水素原子の総量への制約を与えるための道筋をつけ,また将来の 8 m 望遠鏡やそれより大きな地上望遠鏡でのプロパジエン分布のマッピング,また他の天体での将来の検出にも繋がるものである.

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