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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1510.05598
Rajpaul et al. (2015)
Ghost in the time series: no planet for Alpha Cen B
(時系列中のゴースト:ケンタウルス座アルファ星Bに惑星は存在しない)

概要

ケンタウルス座アルファ星Bの公開されている視線速度データの再解析を行った。この恒星は、周期3.24日の地球サイズの惑星が存在すると考えられている。

ケンタウルス座アルファ星Bb (Alpha Cen Bb)は、視線速度法を用いて発見された(Dumusque et al. 2012)。発見論文では、軌道周期は 3.2357日、質量は 1.13地球質量であり、視線速度の半振幅は 0.51 m s-1であるとされていた。しかしこの発見に関しては論争がある

この視線速度データの再解析から、惑星と思われるシグナルは、ほぼ確実にオリジナルデータの窓関数 (window function)に起因するものであるという事を示した。視線速度の変動から中心星 (ケンタウルス座アルファ星B)の変動を取り除くと、他の明確な窓関数中のパワースペクトルのピークは偶然にも抑えられてしまい、本物ではないが一見明確に見えるシグナルの"ゴースト"が、原理的に見えてしまうという事を示した。






ケンタウルス座アルファ星 (あるいはアルファケンタウリ)は太陽系から最も近い星系です。この系は三重連星になっていて、概ね同程度の恒星であるケンタウルス座アルファ星Aとケンタウルス座アルファ星Bの連星があり、さらにその2つから離れたところを、M型星 (赤色矮星)であるプロキシマ・ケンタウリが公転しています。

この系の中で、ケンタウルス座アルファ星Bの周りに惑星が存在する、という方向が2012年になされました。太陽系に最も近い星系中での惑星発見ということで、自動的に太陽系に最も近い系外惑星の発見ということで、話題となりました。

しかしこの発見には疑義もあり、中心星であるケンタウルス座アルファ星Bの変動を取り除くと惑星によるシグナルが消えてしまう、という主張もありました。中心星の変動の取り除き方によってシグナルが出たり出なかったりするということで、データ処理の問題で出てくるシグナルを惑星と誤飲しているのでは、という主張もありました。

ここでの主張は、惑星と思われるシグナルは、観測期間によって決まる「窓関数」によって生じてしまう偽のシグナルだというものです。窓関数によって惑星によるものと思われるシグナルが見えてしまうため、次にケンタウルス座アルファ星Bを観測する場合は、3.24日とその倍数の周期、ならびにその ± 2σを含まないような窓関数での観測を行うようにと論文中で提案されています。

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