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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1912.05422
Jewitt et al. (2019)
The Nucleus of Interstellar Comet 2I/Borisov
(恒星間彗星ボリソフ彗星の核)

概要

恒星間彗星 2I/Borisov (ボリソフ彗星,仮符号 C/2019 Q4) のハッブル宇宙望遠鏡による高分解能撮像観測の結果について報告する.

彗星からの散乱光は,非等方的に放出された大きな粒子からなるコマによる散乱光が支配的であり,粒子の特徴的なサイズは ~0.1 mm である.

コマの表面輝度分布の畳み込みモデルでは,球形等価核半径は 0.5 km 以下 (幾何学的アルベド 0.04 を仮定した場合) という信頼度の高い制約を与えた.また,核の非重力的加速に基づく独立した制約からは,核のサイズは 0.2 km より大きいと推定される (核の密度として 500 kg m-3 を仮定した場合).

輝度分布からの制約と非重力的な加速に基づく制約は,もし核の密度が 25 kg m-3 以下であった場合は同時に満たすことが出来ない.そのためボリソフ彗星の核は,1I/’Oumuamua (オウムアムア) の核に対して予測されている非常に低密度なフラクタル集合体ではないと考えられる.

脱ガストルクでの自転加速のタイムスケールは,ガスの生成率が測定されている低い値であったとしても,太陽周りの水の揮発領域への滞留時間と同程度かそれより短い.核の自転角運動量は,現在の太陽フライバイの最中に大きく変化する.

最後に,0.5 mm - 100 m サイズの恒星間天体のサイズ分布は,べき乗則の指数が 4 未満であればよく再現できることを見出した.これより,100 m サイズの恒星間天体は百万年から二百万年に一回の頻度で地球に衝突すると予測される.

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