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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:2001.06558
Lee et al. (2020)
Simplified 3D GCM modelling of the irradiated brown dwarf WD0137-349B
(輻射を受ける褐色矮星 WD 0137-349B の単純化した 3D モデリング)

概要

白色矮星と褐色矮星の短周期連星 (軌道周期 2 時間以下) は,最も極端に輻射を受ける大気環境のひとつである.これらは,典型的なホットジュピター系とは異なる輻射を受ける大気の,理論的・モデル化の探査の良い対象である.

ここでは褐色矮星 WD 0137-349B の3 次元大気構造と力学的特徴についての調査を行った.3 次元 GCM モデルの Exo-FMS を使用し,2 バンド灰色輻射輸送スキームを用い,褐色矮星の大気をモデル化した.また GCM モデルの計算結果は,3 次元モンテカルロ輻射輸送モデルの CMCRT で事後処理を行った.

その結果,WD 0137-349B では昼夜間エネルギー輸送は非効率であり,大きな昼夜間の温度差があることが示唆された.大気中には複数の流れのパターンが存在し,それらの帯状の向きと緯度によって,東向きか西向きの非対称なエネルギーのずれが見られる.ハドレー循環的な混合の領域が西側の昼夜境界に生成された.今回の計算結果は,WD 0137-349 系において観測されている 1.95 µm 以上での近赤外線の特徴を再現可能である.

今回のモデルは,この系で観測されている赤外線の位相曲線フラックスを 1-3 倍過剰に予測するが,全体としては位相曲線の形状によく適合する結果を導く.

今回の研究は,白色矮星・褐色矮星の短周期連星の大気を 3 次元の設定で初めてシミュレーションした試みである.褐色矮星大気の中でのエネルギーバランスをより正確に捉えるためには,紫外線放射による輻射加熱と光化学加熱のさらなる研究が必要である.褐色矮星の放射スペクトルを再現するためには,雲形成も重要な役割を担う可能性がある.

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