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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:2002.01198
Shaikhislamov et al. (2020)
Three-dimensional modelling of absorption by various species for hot Jupiter HD 209458b
(ホットジュピター HD 209458b の複数種による吸収の三次元モデリング)

概要

ホットジュピター HD 209458b で観測されている O I と C II の共鳴線における恒星放射の吸収の観測は,これまでに十分にはモデル化されていない.過去の 2D シミュレーションでは,この惑星の水素主体の高層大気が XUV 放射で加熱され,ロッシュローブを超えて超音速で拡大していき,重い元素を一緒に引きずっていく様子が示されている.

惑星大気が太陽組成であることを仮定すると,O I と C II 粒子は潮汐力によって 50 km/s にまで加速され,これはドップラー共鳴機構による吸収で 6-10% の深さとなる.これは観測と整合的である.2D の計算の場合は惑星の基準座標系においてコリオリ力を考慮していないため,散逸する惑星の物質の広がりと,その実際の到達速度が結論に影響するかどうかについては問題が残ったままであった.

ここでは,初めての大局的な 3 次元流体力学複数流体モデルにおいて,潮汐力とコリオリ力に加え,周囲の恒星風による影響も考慮した,散逸する惑星風の形成と拡大を自己無撞着に記述した.モデル化の結果,過去の惑星からの流れの速度と密度は Mg II と Si III 線で測定されている吸収と合わせるためには,これらの存在量が太陽系の値よりも少なくとも 10 倍低い必要があることが明らかになった.

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