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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1511.05570
Li & Winn (2015)
Are Tidal Effects Responsible for Exoplanetary Spin-Orbit Alignment?
(潮汐効果は系外惑星系の恒星自転軸-惑星公転軸の調整の原因か?)

概要

惑星を持つ恒星の自転軸傾斜は、惑星系の形成に関するカギとなり得る。これまでの研究では、恒星に近接した惑星 (close-in planet)を持つ場合は、潮汐作用によって中心星の自転軸と惑星の公転軸が揃うようになると示唆されてきた。ここでは、このモデルの 2つの問題点を指摘する。

一つ目は、恒星の黒点による測光観測における変動の振幅をベースとした新しい解析より、潮汐力が有効でないほど長周期の惑星 (中心星からやや離れた惑星)を持つ場合でも、恒星自転軸と惑星公転軸は揃う傾向にあるという事が示されているという点である (Mazeh et al. 2015)。ここでは、観測データの再検討より、軸の調整と潮汐力の相関を定性的には確認することが出来た。しかし軌道周期が 10日程度と比較的長い惑星を持つ場合でも潮汐が有効である必要があり、これは定量的な説明が難しい。

二つ目は、初期に逆行軌道 (retrograde orbit)を持っていた場合は両者の軸を揃えることが出来ず、観測されている順行軌道 (prograde orbit)の割合を説明することが難しいという点である。

ここでは、この二つ目の問題を解決することを目指したシンプルなモデルを構築した。このモデルでは、慣性波の散逸と平衡潮汐、磁場によるブレーキングを考慮した。その結果、恒星の自転軸と惑星の公転軸を揃わせることが出来るパラメータ領域は存在するものの、それは中心星に近い惑星を持つ場合のみに限られ、パラメータにファインチューニングが必要であるという事が判明した。

従って、これらの 2つの問題点は、これまでに言われていたよりも微妙な問題であり、潮汐による説明のモデルには重大な欠点が存在する






中心星の自転軸と惑星の公転軸は、潮汐作用で揃う方向になるという事が言われていますが、その効果に疑問を投げかける内容の論文です。潮汐が効かないほどの遠方でも軸が揃っている傾向にあること、そもそも潮汐では逆行軌道を順行に揃えることが難しいということの 2点が、潮汐モデルの重大な問題点として指摘されています。

全部潮汐のQ値次第で変わる、なんてことは無いんでしょうか…?

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