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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1511.08508
Hirano et al. (2015)
The K2-ESPRINT Project III: A Close-in Super-Earth around a Metal-rich Mid-M Dwarf
(K2 ESPRINTプロジェクトIII:金属量の多いM型星を公転する中心星に近接したスーパーアース)

概要

EPIC 206318379まわりの、中心星に非常に近い軌道を持ち、軌道周期 2.26日で公転するスーパーアース (2.38地球半径)の候補の存在を確認した。中心星は金属量が多い M4矮星 (主系列星)であり、K2ミッション の Campaign 3の視野内に存在する。この天体を、可視光から近赤外領域の多波長での低分解能のフォローアップ観測と、高分解能の補償光学撮像でのフォローアップ観測を行った。

位相で折りたたんだ K2の光度曲線は V字型をしていた。通常は惑星のトランジットによる光度曲線は U字型に近い形になり、V字型の光度曲線はかすめるような食を起こす食連星による偽陽性の場合がある。しかしこの V字型の光度曲線は、小さな恒星である EPIC 206318379を惑星がトランジットするのにかかる時間 (transit duration)が、K2の観測の cadenceである 30分と同程度であることが原因となって引き起こされている。フォローアップ観測では、シャープな食への入り (ingress)と出現 (egress)が確認され、また光度曲線の底は平らであった。これらの結果より、かすめるような食を起こす食連星によるシグナルという可能性は排除された。また、全てのバンドで、トランジット深さは K2によるデータの 2.2σ以内であった。

また補償光学を用いた EPIC 206318379周辺の撮像観測より、背景の食連星による擬陽性であるという可能性は < 2 × 10-5と判明した。また 5つのバンド全てで一定のトランジット深さになることから、M4型よりも晩期の恒星は持たず、EPIC 206318379が他の M4型矮星を伴星として持つ可能性は低い。従って、EPIC 206318379bは惑星であると考えられる。

EPIC 206318379bは、これまでに良く研究がされている GJ 1214bと同程度のサイズを持ち、同程度の日射を受けている。従って、これらの惑星の大気組成の比較も将来的には興味深い研究対象となると考えられる。

系のパラメータ

EPIC 206318379

質量:0.293太陽質量
半径:0.264太陽半径
有効温度:3214 K
金属量:[Fe/H] = 0.31 dex
距離:53 pc

EPIC 206318379b

軌道周期:2.260410日
軌道長半径:0.0216 AU
半径:2.38地球半径

ボンドアルベドを 0とした場合の平衡温度:570 K
ボンドアルベドを 0.4とした場合の平衡温度:502 K






ケプラーの K2ミッションによる系外惑星候補を追加観測で確認したというものです。
現段階では EPICの番号で呼ばれていますが、いずれ K2-xx、K2-xxb という K2番号が与えられると思われます。

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