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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1511.09472
Spalding et al. (2015)
Resonant Removal of Exomoons During Planetary Migration
(惑星移動中の系外衛星の共鳴による除去)

概要

木星や土星は非常に多くの衛星を持っており、太陽系外のガス惑星にも同様の衛星系が存在することが期待される。また系外ガス惑星の中には数 AUの軌道長半径を持つものも多くあり、そのような惑星の持つ衛星の幾つかは、液体の水を表面に持っている可能性もある。しかしガス惑星は原始惑星系円盤内で内側に軌道移動を経験する。そのため、現在主星のハビタブルゾーン内を占めているガス惑星は、外側で形成されて内側へやってきたものだろうと考えられる。

ここでは、衛星を持つ惑星が内側へ軌道移動する時には、衛星は力学的な相互作用、いわゆる出差共鳴 (evection resonance)によって破壊される事を示す。この共鳴では、軌道移動をしている惑星の衛星軌道の軌道離心率は、衛星が惑星に衝突するまで上昇し続ける。

~ 10惑星半径以内の範囲を公転する衛星はこの影響を受けやすい。ただしその影響の大きさは、惑星質量、扁平率、"inter-lunar perturbation" にも依存する。例として、1 AU付近にいる木星型惑星の場合は、~ 5 AU以遠で形成されて内側へ移動してきたのであれば、移動の過程で衛星を失う

これらの結果より、系外衛星の個数の調査は、まだ信頼できる観測的な証拠が発見されていない惑星の内向きの軌道移動についての情報を与えてくれる可能性がある。






出差共鳴 (evection resonance)」という耳慣れない名前の共鳴が…
出差というのは、太陽の影響で月の軌道が (より正確には衛星の軌道が)歪むことを指すようです。
近地点と遠地点は平等にならない - 国立天文台 暦計算室

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