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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1601.04761
Fischer et al. (2016)
HST hot-Jupiter transmission spectral survey: Clear skies for cool Saturn WASP-39b
(HSTホットジュピター透過スペクトルサーベイ:低温の土星型惑星 WASP-39b の雲のない大気)

概要

比較的低温な土星程度の質量の惑星 WASP-39b を,ハッブル宇宙望遠鏡の STIS を用いて,0.29 - 1.025 μm でトランジット透過光分光観測を行った.また,スピッツァー宇宙望遠鏡の IRAC の 3.6, 4.5 μm での観測とも合わせて解析を行った.

この惑星は平均密度が小さく,大気の圧力スケールハイトが大きい.そのためこのような大気の観測対象として適した惑星である.
(0.28木星質量,1.27木星半径であり,平均密度は木星の 0.14 倍.軌道長半径は 0.049 AU,平衡温度は 1116 K)

その結果,レイリー散乱のスロープと,ナトリウム,カリウムによる吸収の特徴が検出された.この惑星は,雲無しモデルで予言される広がったスペクトルの分布を持ち,また両アルカリ金属の特徴が検出された初めての例である.

透過スペクトル全体からは,雲のないクリアな水素主体の大気モデルか,よわいヘイズの影響を含むモデルと良く合う.

WASP-39b は,HD 189733b や WASP-6b と似た温度圧力構造を持つと予想される.ハッブル宇宙望遠鏡の STIS で観測された中で最も低温なガス惑星の一つである.このような類似性があるにも関わらず,WASP-39b は非常に雲に乏しい大気を持つと予想される.HD 189733b や WASP-6b は,高高度に雲やヘイズが存在することが示唆されている.

この観測は,短周期ガス惑星の大気は,雲が多いものから雲が無いものまで,驚くべき多様性があることを強調する結果である.

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