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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1602.03123
Clark et al. (2016)
Impact detections of temporarily captured natural satellites
(一時的に捕獲された天然衛星の衝突検出)

概要

一時的に捕獲された天体 (Temporarily Captured Orbiters, TCOs) は,太陽中心軌道に戻る前に地球の周りを数周する地球近傍天体 (Near-Earth Objects, NEOs) のことである.このような一時的な地球の衛星は,これまでに 2006 RH120 の一例だけが発見されている.この天体は地球周回軌道を離れるまでに 1年間地球の周りを周回した.

詳細なモデルによると,NEOs のうち地球に捕獲されるものは,太陽と地球のラグランジュ点 L1, L2 を経由するものが大部分であると予測されている.捕獲された TCOs のうち 1% が地球に衝突する.また,流星物質の 0.1%は TCOs 起源であると考えられている.

これまでに数千もの流星物質の軌道が測定されているが,TCOs 起源の振る舞いをしていると結論付けられたものはまだ存在しない.これは主に,初期の流星物質の速度を十分な精度で測定することの難しさに起因している.

ここでは,2014年 1月 13日の火球の観測結果とその解析について報告する.
European Fireball Network の一環として,チェコ共和国における new generation of all-sky digital camera system による,全天の広範囲の数十年に渡る流星のモニタリング観測が行われており,この観測によって天然の天体の最も低速な大気圏への突入を検出した

流星物質の大気減速と破壊のモデルから,この流星物質の大気圏突入前の質量は ~ 5 kg,直径は 15 cm,地球との最大相対速度は 11.0 km s-1 と推定される.またスペクトル観測からは,この天体は (人工物ではなく) 天然起源の物体であることが判明した.

この天体の軌道や速度から,92 - 98%の確率で TCOs であり,月との力学的相互作用を起こしていたと考えられる.天体の捕獲期間は観測の不定性があり,48日から 5年以上と推定される.

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