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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1603.00487
Kane et al. (2016)
Stellar Activity and Exclusion of the Outer Planet in the HD 99492 System
(HD 99492系における恒星活動と外側惑星の除外)
ここでは,HD 99492 系の観測のアップデートを行った.
新しい視線速度観測と,Transit Ephemeris Refinement and Monitoring Survey (TERMS) での測光観測を行った.
これらで得たデータと,Ca II H & K の輝線の観測から,中心星は ~ 13年の活動周期を持つことが明らかになった.これは,これまで存在が主張されていた外側の惑星の周期と相関がある.そのため,このシグナルは惑星起源によるものではなく,恒星の活動サイクルを誤認したものだろうと考えられる.
太陽系からの距離は 17.96 pc である (van Leeuwen 2007).また連星間の投影距離は ~ 730 AU.
これまでの観測から,HD 99492 は,0.1木星質量,周期 17日の惑星を持つことが報告されていた (Marcy et al. 2005).また,ケプラー運動のベストフィットより,さらなる天体の存在が示唆されていた.Meschiri et al. (2011) では,周期 ~ 5000日の惑星が存在するという主張があった.
今回の観測は,後者の ~ 5000 日の惑星の存在を否定するものである.
arXiv:1603.00487
Kane et al. (2016)
Stellar Activity and Exclusion of the Outer Planet in the HD 99492 System
(HD 99492系における恒星活動と外側惑星の除外)
概要
系外惑星の間接的な検出の問題点は,中心星の変動と惑星のシグナルの誤認である.もし中心星の変動が周期的であった場合,系外惑星のシグナルを用意に "模倣" する.つまり,中心星の表面活動起源の視線速度の変動を,系外惑星によるものと誤認するということである.ここでは,HD 99492 系の観測のアップデートを行った.
新しい視線速度観測と,Transit Ephemeris Refinement and Monitoring Survey (TERMS) での測光観測を行った.
これらで得たデータと,Ca II H & K の輝線の観測から,中心星は ~ 13年の活動周期を持つことが明らかになった.これは,これまで存在が主張されていた外側の惑星の周期と相関がある.そのため,このシグナルは惑星起源によるものではなく,恒星の活動サイクルを誤認したものだろうと考えられる.
データ
中心星 HD 99492 は早期 K型矮星であり,HD 99491 と連星を成している.この連星はしし座83番星 B, A としても知られている.太陽系からの距離は 17.96 pc である (van Leeuwen 2007).また連星間の投影距離は ~ 730 AU.
これまでの観測から,HD 99492 は,0.1木星質量,周期 17日の惑星を持つことが報告されていた (Marcy et al. 2005).また,ケプラー運動のベストフィットより,さらなる天体の存在が示唆されていた.Meschiri et al. (2011) では,周期 ~ 5000日の惑星が存在するという主張があった.
今回の観測は,後者の ~ 5000 日の惑星の存在を否定するものである.
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