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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1604.01411
De Rosa et al. (2016)
Spectroscopic characterization of HD 95086 b with the Gemini Planet Imager
(Gemini Planet Imager を用いた HD 95086b の分光学的同定)

概要

Gemini Planet Imager (GPI) を用いて,若い系外惑星 HD 95086b の観測を行った.観測は,H バンド (1.5 - 1.8 µm) の測光観測と,K1 バンド (1.9 - 2.2 µm) の分光観測を行った.

観測の結果,H バンドでの強度はこれまでの観測と比較して大きく改善された.
また,低分解能 (λ/δλ ~ 66) の K1 スペクトルは,測定の不定性の範囲内で特徴のない分布であった.また,雲の多い大気と整合的な,単調増加の擬似連続スペクトル (pseudo-continuum) であった.
※注釈
擬似連続スペクトルとは,本来は線スペクトルの集合であるがそれが密集しているために,擬似的に連続スペクトルとして観測されるスペクトルのこと.

これらの結果を過去の L' バンドの測光観測と合わせ,他の若い惑星質量天体と褐色矮星のスペクトルエネルギー分布 (Spectral energy distribution, SED) と比較した.

HD 95086b は,HR 8799c, d, 2MASS J12073346-3932539b と似た L' 等級を示すにも関わらず,K1 - L' のカラーは赤っぽい値を示すことが分かった.

近赤外線のみを考えた場合,HD 95086b は 2MASS J2244316+204343 と 2MASS J21481633+4003594 (褐色矮星) と類似していることが分かった.この 2 つの天体はどちらもダストを多く含む大気を持っていると推定されている.

形態学的には,HD 95086b の SED は低温 (有効温度 800 - 1300 K) ,低表面重力でよくフィット出来る.この温度領域は L/T transition と整合的であるが,この天体のスペクトル型は 早期 L 型と晩期 T 型の間であまりよく制限されていない.


HD 95086b は,この部類の最も赤っぽい天体の一つとして,現在の我々が持っている若い惑星の大気特性の理解に対する重要な観測的なベンチマークとなると考えられる.

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