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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。


arXiv:1506.07144
Courcol et al. (2015)
The SOPHIE search for northern extrasolar planets VIII. A warm Neptune orbiting HD164595
(SOPHIEによる系外惑星探査:HD 164595周りに"warm Neptune"を発見)

概要

SOPHIE spectrograph (Haute Province天文台の1.93 m望遠鏡に設置)で視線速度観測による系外惑星を検出。
SOPHIEによる観測では、視線速度観測の精度は~2 m s-1であり、太陽型星まわりの底質量惑星の検出が可能。
Solar analog (太陽類似の恒星)であるHD 164595周りに、最小質量(M sini)が16.1地球質量、軌道周期40日の惑星を発見した。軌道長半径は0.23 AUであり、海王星サイズの天体(warm Neptune)の部類に属する惑星である。

HD 164595について

スペクトルタイプはG2Vで、太陽に類似している。等級はV=7.08。
ヒッパルコス衛星による年周視差データによると34.57 masで、28.93 pcの距離にある。
0.99太陽質量、有効温度5790 K、金属量は[Fe/H]=-0.04であり、50 pc以内に存在する恒星の中では最も太陽に類似した性質を持つsolar analogの一つ。

HD 164595bについて

軌道周期 40.00日
軌道長半径 0.23 AU
軌道離心率 0.088
最小質量であるM sini = 16.14地球質量
いわゆるwarm Neptune-likeな惑星である。

その他

観測の結果、視線速度の長期のドリフトが検出された。このドリフトの原因は現時点では不明。
考えられる可能性としては、
・長い公転周期を持つ伴星などが存在する
・恒星自身の活動周期に起因する変動である
がある。

後者の可能性については、観測をした2.2年の期間に恒星のactivity indexがわずかに上昇していることが判明しているため、これと関連しているかもしれない。
Activity indexは0.1 dexの変動が最大で視線速度に換算して10 m s-1の違いになることが指摘されている(Lovis et al. 2011)

また、第三の可能性として、
・zero point driftの補正が正しくない
というものが考えられ、この可能性は完全には排除できない。

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