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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1607.06970
Bannister et al. (2016)
OSSOS: IV. Discovery of a dwarf planet candidate in the 9:2 resonance
(OSSOS: IV.9:2 共鳴にある準惑星候補天体の発見)

概要

Outer Solar System Origins Survey (OSSOS) による,準惑星候補天体 2015 RR245 の発見とその軌道について報告する.

2015 RR245 の軌道は離心率が大きく (~ 0.586),軌道長半径は ~ 82 AU,近日点距離は 34 AU であった.また,アルベドを 12%と仮定すると,天体の直径は ~ 670 km である.

OSSOS と Pan-STARRS1 のでのアストロメトリ観測より,この天体は海王星と 9:2 平均運動共鳴 (mean motion resonance, MMR) に入っていることが分かった.2015 RR245 は,海王星と 9:2 共鳴に入っている初めての太陽系外縁天体 (Trans-Neptunian Objects, TNOs) である

解析の結果,この天体と同じような軌道を持つ粒子は,数億年程度のタイムスケールで海王星との共鳴から離れたり再び戻ったりする.このことからこの天体は,海王星との重力遭遇によって共鳴への捕獲と散乱の間を行き来する,準安定で長寿命の遠距離太陽系外縁天体の一員として形成されたことが示唆される.

今回の新しい 9:2 共鳴をしている太陽系外縁天体の発見は,散乱円盤中の天体の長期進化における共鳴の役割を強調するものである.また,現在の太陽系の外縁部においては,共鳴に入っている天体の数が多いという見方を補強するものである.

2015 RR245 の軌道要素

軌道長半径:81.86 AU
軌道離心率:0.5859
軌道傾斜角:7.553°

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