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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1609.03906
Sedaghati et al. (2016)
Potassium detection in the clear atmosphere of a hot-Jupiter: FORS2 transmission spectroscopy of WASP-17b
(ホットジュピターの晴れた大気中のカリウムの検出:WASP-17b の FORS2 透過光分光)

概要

欧州南天天文台 (European Southern Observatory, ESO) の Very Large Telescope (VLT) にある FORS2 を用いて,WASP-17b のトランジット時の透過光分光観測を行った.

各波長をあわせた "白色光" でのトランジット光度曲線から,トランジットパラメータを改善した.また,各波長帯ごとのトランジット光度曲線を取得した.5700 - 8000 Å の間を,100 Å 間隔で分解した.

透過スペクトルから,3 σ 以上の確度で平坦なスペクトルである可能性を排除した.また,ナトリウムのスペクトルの,圧力で広がったスペクトル線のウィングと思われるものをわずかに検出した.さらに,3 σ の確度で,高層大気におけるカリウムの吸収線のウィングを検出した

この 2 つの結果から,この惑星の大気は比較的浅い温度勾配を持っていることが示唆される.

今回の結果は,過去のこの惑星の大気の研究と概ね整合的である.しかし,過去のカリウム測定に関しては結論が出ない.

WASP-17b について

発見は Anderson et al. (2010) による.非常に低密度なガス惑星であり,軌道周期は 3.74 日である.軌道はおそらく中心星の自転に対して逆行している.

中心星は等級が 11.6 の F6V 型の恒星である.

惑星は 0.486 木星質量,1.991 木星半径であり (Anderson et al. 2011),極めて膨張したホットジュピターである.平均密度は木星の 6%であり,平衡温度は 1771 K である.

観測結果

ナトリウムに関しては,スペクトル線のウィングが辛うじて検出されたという状態である.存在を排除も確定も出来ていない.
カリウムはスペクトル線のウィングを検出した.

スペクトル線の検出より,雲の多い大気を持っている可能性は 3 σ 以上の確度で否定できる.また,レイリー散乱スロープより,大気の平均分子量の推定を行った結果,水素分子が多いモデルと整合的であった.







(※私見…一応 "検出" としているものの,かなり微妙な結果.カリウムに関してはスペクトル線のウィングと言えなくもない.)

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