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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1609.08718
Kipping et al. (2016)
No Conclusive Evidence for Transits of Proxima b in MOST photometry
(MOSTの測光でのプロキシマb のトランジットの確証は検出できず)

概要

Anglada-Escud ́e et al. (2016) では,太陽系に最も近い星であるプロキシマ・ケンタウリのまわりに,軌道周期 11.2 日の低質量の惑星 (プロキシマb) を視線速度法で検出したという報告があった.先験的な確率では,プロキシマb がトランジットする確率は ~ 1.5%だが,その検出の潜在的な影響は注目に値する.

ここでは,これまでの視線速度法による観測とは独立に,プロキシマ・ケンタウリを MOST 宇宙望遠鏡を用いて観測した.
※注釈
MOST telescope: Microvariability and Oscillations of Stars telescope
カナダ宇宙庁 (CSA) が打ち上げた宇宙望遠鏡.名前の通り,星の微小な変動と振動を観測することが主目的の望遠鏡で,質量 53 kg,サイズが 66 cm × 20 cm という小型望遠鏡である.

観測は,2014年に 12.5 日,2015年に 31 日行われた.

しかし観測の結果,トランジットを示す明確な兆候は得られなかった.惑星の軌道周期と位相の事前情報を元に,期待されるトランジット深さと似たシグナルは検出されたが,これは恒星のフレアによる偽陽性であると考えられる.





太陽系に最も近い恒星であるプロキシマ・ケンタウリの周りに,視線速度法によって地球型惑星と思われる惑星が検出されました.

トランジットの場合は惑星の半径 (正確には中心星との半径比) を求めることが出来ますが,トランジットしているためには地球から見て中心星のちょうど手前を惑星が通過する位置関係になっている必要があり,一般的にその確率は高くありません.

通常のトランジット観測では,多数の恒星を同時に長期間観測することによって,トランジットの発生確率の低さを補っています.(トランジット確率が 5 %だとしても,惑星を持っている恒星 100 個をモニターすれば,単純計算で惑星 5 個は検出できる)
しかし特定の惑星系において,目当ての惑星がトランジットを起こす位置関係にあるとは限りません.

プロキシマb の場合は,仮に軌道の分布がランダムだとすると,トランジットする位置関係になっている確率はおよそ 5%になります.この観測論文では,プロキシマb の変動を観測し,プロキシマb のトランジットと思われるシグナルは検出できなかったということを報告しています.

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