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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1701.05594
Quillen et al. (2017)
Obliquity evolution of the minor satellites of Pluto and Charon
(冥王星とカロンの小衛星の傾斜角の進化)

概要

冥王星探査機ニューホライズンズの観測からは,冥王星-カロン系にある小さい衛星のステュクス,ニクス,ケルベロス,ヒドラは,公転周期との同期回転状態にまで自転が潮汐的に減速されていないことが分かっている
また冥王星-カロンの軌道平面に対して,大きな自転軸傾斜角を持っていることも分かった (Weaver et al. 2016).

ここでは N 体シミュレーション中の dumped mass-spring model を用いて,これらの小衛星の自転と自転軸の進化を研究した.

周連星軌道における,単一自転の,丸い形状を持たない天体について.潮汐散逸のみを考慮したシミュレーションでは,小衛星の大きな自転軸の多様性は見られなかった.しかし,潮汐的に進化するステュクスは,間欠的な自転軸変動および回転の様相を示した.

過去のカロンが冥王星から離れていく時期では,小さい衛星は平均軌道共鳴にとらわれる可能性がある.外向きに移動するカロンは,ニクスとステュクスの自転軸に大きな変動を誘起する.これの原因は,平均運動共鳴周波数と回転体の自転歳差率の間の尽数関係に起因する.
小さい衛星が平均運動共鳴に近い状態にある場合,このメカニズムは 4 つの小さい衛星全ての自転軸傾斜角を大きくした可能性がある.もしそうであれば,冥王星とカロンの周りの小さい衛星の持つ大きな自転軸傾斜角は,この系がかつて軌道移動を経験し,全ての衛星はどこかの段階で平均運動共鳴に捕らわれたことを示唆する

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