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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1701.08953
Meier & Holm-Alwmark (2017)
A tale of clusters: No resolvable periodicity in the terrestrial impact cratering record
(クラスターの物語:地球の衝突クレーター記録の周期性の不存在)
アップデートされた衝突年代リストを用いた CSA の結果,衝突イベントの周期性は非常に弱くなった.正確な年齢が分かっている衝突のみを含むリストを用いた CSA では,過去 500 Ma (5 億年) における明確な周期性は発見できなかった.
もし周期的な衝突イベントを大目に見積もって,周期成分とランダム成分の混合であると仮定した場合,過去 260 Ma (2億6000万年) における衝突のうち ~ 80%以上が周期性成分によるものだった場合は,衝突イベントの周期性が見られるということを示した.
ここでの CSA の結果と Rampino & Caldeira (2015) の CSA の結果の違いは,重複した年齢の ”clustered” impacts のサブセットが原因である.いくつかの衝突年代の密集 (例えば小惑星の破壊イベントによるもの) の存在が,CSA に偽の周期性の極大を与えることがある.
現在のところ,地球への隕石衝突記録における周期性の証拠は無い.
arXiv:1701.08953
Meier & Holm-Alwmark (2017)
A tale of clusters: No resolvable periodicity in the terrestrial impact cratering record
(クラスターの物語:地球の衝突クレーター記録の周期性の不存在)
概要
Rampino & Caldeira (2015) では,過去 260 Myr (2億6000万年間) の地球へのインパクトクレーター記録の circular spectral analysis (CSA) を行い,衝突イベントに ~ 2600 万年の周期性があることを示唆した.その解析における幾つかの衝突イベントについては,正確で高精度な 40Ar-39Ar による新しい年齢が最近報告され,その結果として大きくクレーターの年齢がシフトした.アップデートされた衝突年代リストを用いた CSA の結果,衝突イベントの周期性は非常に弱くなった.正確な年齢が分かっている衝突のみを含むリストを用いた CSA では,過去 500 Ma (5 億年) における明確な周期性は発見できなかった.
もし周期的な衝突イベントを大目に見積もって,周期成分とランダム成分の混合であると仮定した場合,過去 260 Ma (2億6000万年) における衝突のうち ~ 80%以上が周期性成分によるものだった場合は,衝突イベントの周期性が見られるということを示した.
ここでの CSA の結果と Rampino & Caldeira (2015) の CSA の結果の違いは,重複した年齢の ”clustered” impacts のサブセットが原因である.いくつかの衝突年代の密集 (例えば小惑星の破壊イベントによるもの) の存在が,CSA に偽の周期性の極大を与えることがある.
現在のところ,地球への隕石衝突記録における周期性の証拠は無い.
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