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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1702.03797
de Wit et al. (2017)
Planet-Induced Stellar Pulsations in HAT-P-2's Eccentric System
(HAT-P-2 の離心率の大きい系での惑星が誘起する恒星の脈動)

概要

短周期で高軌道離心率の軌道にある系外惑星は,中心星と惑星の間の放射的・潮汐的な相互作用を研究するためのよい実験場である.このような系を研究することで,惑星の大気は中心星からの時間変動する熱フラックスをどう再分配するか,また中心星が一時的な潮汐変形に対してどう応答するかを調べることが出来る.

ここでは,HAT-P-2 のエキセントリックな惑星系における,惑星-恒星間相互作用の観測に関して報告する.

スピッツァー宇宙望遠鏡の 4.5 µm での ~ 350 時間にわたる観測の解析を行った.観測からは,各周回ごとの変動も,また離心率の大きい惑星 HAT-P-2b の軌道進化も見られなかった.

The extensive coverage によって,HAT-P-2b の 4.5 µm での光球面の一時的な加熱を,機器のシステマティックな影響と差別化する事ができた.また,およそ 40 ppm の振幅を持つ中心星の脈動を検出した.この脈動モードは惑星の軌道周波数との exact harmonics に対応しており,脈動は潮汐起源であることを示唆している.

一時的な潮汐の影響は,恒星のエンベロープに脈動モードを励起することが出来るが,これまで,そのような脈動は大きな軌道離心率を持つ恒星の連星系のみで検出されてきた.現在の恒星モデルでは,今回検出された HAT-P-2 の脈動を再現することが出来ない.これは,この系で起きている相互作用に対する我々の理解が不完全であることを示唆している.

HAT-P-2 系について

惑星の HAT-P-2b は質量が 8 木星質量であり,軌道周期は 5.63 日である

軌道離心率は ~ 0.5 (Bakos et al. 2007) であり,非常に大きな離心率を持つ短周期ガス惑星である.

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