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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1703.02562
Wilson Cauley et al. (2017)
Evidence for abnormal Hα variability during near-transit observations of HD 189733 b
(HD 189733b のトランジット周辺の観測中の異常な Hα 変動の検出)

概要

恒星活動の水準の変化は,惑星周囲にある物質による透過スペクトル中の吸収特性と似た特徴を示すことがある.そのため,これらの変化の大きさと頻度は,惑星周囲の環境のシグナルを理解するのに重要である.

ここでは,ホットジュピターを持つ恒星 HD 189733 の,惑星がトランジットしていない時の Hα スペクトルを短時間・高分解能で観測した.主な目的は,Hα 線コアでの恒星由来の変動の大きさと頻度を確認するためである.

その結果,トランジットの直前と直後に観測される変動に似たスペクトル線コアの強度の変動は,2 回の独立したデータセットの中ではめったに見られないことが判明した.このことは,観測されたトランジット近辺での特徴は,惑星周辺の物質による吸収が引き起こしているか,あるいは惑星トランジットに非常に近い時間帯に選択的に発生するものかであることを示唆する.

いずれのケースでも,異常な Hα 変動の証拠は強化されるが,この短時間のトランジット外のデータからは,惑星周囲の物質による吸収か,恒星-惑星間相互作用による恒星活動起源なのかは判断できない.さらなる高いシグナルノイズ比でのトランジット外のモニタリングが,Hα 線コアのトランジット付近での変動の頻度を制限するのに必要である.

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