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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1703.06936
Lehmer et al. (2017)
The longevity of water ice on Ganymedes and Europas around migrated giant planets
(軌道移動する巨大惑星の周りのガニメデ・エウロパ状天体における水氷の寿命)

概要

太陽系の巨大ガス惑星は氷衛星を持っており,系外ガス惑星も似たような衛星系を持つことが期待される.もし木星の様な惑星が中心星の方へ軌道移動した場合,惑星の周りの氷衛星は蒸発し,大気を形成し,生命存在可能性のある海が表面に形成されるかもしれない.ここでは,氷衛星表面の氷と,形成される可能性のある海が,流体力学的に宇宙空間へ失われるまでの間にどの程度存続するかについて調べた.

衛星からのハイドロダイナミックな損失率は主に,衛星が受け取る恒星からのフラックスより決定した.この値は,巨大惑星と氷衛星が恒星に近づくに連れて増加する.

計算の結果,ある惑星-恒星間距離で氷衛星への日射強度が十分強くなり,暴走温室状態 (runaway greenhouse state) になる.この暴走温室状態は,氷衛星表面の蒸発可能な水を急速に水蒸気大気に変える.
この大気は,小さい衛星からは容易に散逸する.しかし,太陽型星まわりのガニメデサイズの氷衛星の場合,表面の水 (氷もしくは液体) は暴走温室を起こす軌道距離の外ではずっと保つことが出来ると判明した.

対照的に,エウロパサイズのより小さい衛星の表面の水は,太陽型星の周り 1.49 - 0.74 AU の範囲内でボンドアルベドが 0.2 - 0.8 の範囲で,1 Gyr より長いタイムスケールしか存在できない.結果として,小さい衛星はその氷の外殻を失い,それは惑星の周りに水素原子のトーラス構造を形成しうるため,これは将来的な観測で検出可能だと考えられる.

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