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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1703.07585
Yan et al. (2017)
The effect of the stellar absorption line centre-to-limb variation on exoplanet transmission spectrum observations
(系外惑星透過光スペクトル観測における恒星吸収線の中心-外縁変化の影響)

概要

トランジット分光観測は,系外惑星の大気の特徴付けのために使われる最も一般的な技術である.この技術は,恒星のスペクトル線を,惑星のトランジット中とトランジット外で観測して比較することによって,系外惑星大気中におけるイオンや中性粒子を検出するのに使われてきた.

一方,恒星のスペクトル線の center-to-limb variation (CLV) は,透過光分光観測に重要な影響を及ぼす.CLV は恒星の周辺減光 (limb darkening) が原因である.惑星が恒星の円盤面の異なる部分をトランジットする事によって,観測される恒星のスペクトル線の深さが変化するため,透過光分光観測に対して影響がある.

ここでは,HD 189733b の HARPS 分光器によって得られたトランジットデータの再解析を行い,トランジット中の CLV 効果について調べた.その結果,ナトリウムの D 線の透過光光度曲線からは,CLV 効果の明確な痕跡が検出された.

ここで,1 次元の非局所熱力学平衡の恒星スペクトルモデルを用いて,CLV 効果を再現した.補正を適用した後,HD 189733b の大気中におけるナトリウムの吸収の測定はよく再現された.
また,HD 189733b での CLV 効果を,HD 209458b での効果と比較した.その結果,CLV 効果はこれらの惑星系でそれぞれ異なった.これは,恒星の有効温度の違いと,トランジットのインパクトパラメータの違いによるものである.

さらに,一般的な CLV 効果の系外惑星トランジットへの影響を調べた.標準的には,恒星の有効温度が低い場合は CLV 効果は大きくなり,また CLV の特徴は比較的広い波長領域に広がる.また,ここでは CLV 効果の振る舞いを異なるインパクトパラメータ b の関数として記述するための b-diagram を導入した.

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