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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1703.09543
Wilson Cauley et al. (2017)
A decade of Hα transits for HD 189733 b: stellar activity versus absorption in the extended atmosphere
(HD 189733b の Hα トランジットの 10 年:恒星活動か広がった大気による吸収か)

概要

HD 189733b は,中心星の明るさと惑星による大きなトランジット深さのため,これまでで最もよく研究されている系外惑星の一つである.これまでに,可視光での高分散トランジット分光観測が高頻度で行われている.

ここでは,7 回の Hα 線でのトランジットを解析した.データは La Silla の 3.6 m 望遠鏡の HARPS と,Keck I の HIRES を用いて取得した.解析に用いたのは,2006 - 2015 年までの 9 年間の間に取得されたデータである.Hα 線の惑星大気透過光シグナルを,恒星の活動度の関数として解析した.恒星の活動度は,Ca II H 線と K 線の規格化されたコアフラックスから測定した.

解析の結果,トランジットごとに Hα 線の透過スペクトルの強度が大きな変動を示しているのを発見した.しかし,Hα 線のトランジット時のシグナルの強度と, Ca II core emission の間には明確な関連性は確認されなかった.ただし,Hα 線で最も深い吸収を示したトランジットは,恒星が最も活動的な時に発生していた

ここではトランジット時のコントラスト効果のシミュレーションを行い,観測されたスペクトル線の強度を再現するためには,惑星は一貫して非常に強い白斑とプラージュの放射領域のある緯度をトランジットしている必要があるという事を指摘する.また,測定された速度中心と惑星の自転のモデルについて調べ,small line profile velocities は惑星の高層大気が持つ大きな速度によるものだと指摘する.

全体としては,測定された Hα 線のシグナルは惑星の広がった大気によるものだとするのがもっともらしいが,HD 189733 のような活発な恒星の活動領域に関する更なる理解が必要である.

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