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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1705.10009
Lee et al. (2017)
Search for Exoplanets around Northern Circumpolar Stars- II. The Detection of Radial Velocity Variations in M Giant Stars HD 36384, HD 52030, and HD 208742
(北天の周極星まわりでの系外惑星探査 II.M 型巨星 HD 36384,HD 52030 と HD 208742 でも視線速度変動の検出)

概要

HD 36384, HD 52030, HD 208742 の 3 つの恒星で,長周期の視線速度変動が検出されたのでその結果を報告する.

この観測は,Bohyunsan Observatory Echelle Spectrograph (BOES) を用いた高分解能視線速度サーベイ観測であり.200 個の北天の周極星を観測している.

3 つの恒星の視線速度データ,彩層活動度などの 5 年間に渡る解析から,視線速度変動は恒星を公転する惑星か褐色矮星による変動だと考えられる.しかし HD 36384 は,視線速度変動と非常に近い測光的な変動も見られることが分かった.そのため HD 36384 での視線速度の変動は恒星の脈動によるものであると考えられる.

他の 2 つの天体について,視線速度の変動が伴星天体の軌道運動によるものだとすると,HD 52030 は最小質量 13.3 木星質量の天体が 484 日周期で公転しており,軌道長半径は 1.2 AU となる.また HD 208742 は 14.0 木星質量の天体が軌道周期 602 日 で公転しており,軌道長半径は 1.5 AU となる.

今回報告した恒星はすべて漸近巨星分枝 (asymptotic giant branch, AGB) の段階におり,ヘリウムフラッシュを経た後である.しかし,今回の観測で得られた視線速度変動と,これらの恒星が変動の多い進化した恒星であるという事実により,視線速度変動の原因が惑星であると断定するには至っていない.

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