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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1705.10346
Osborn et al. (2017)
Periodic Eclipses of the Young Star PDS 110 Discovered with WASP and KELT Photometry
(WASP と KELT 測光で周期的な食が発見された若い恒星 PDS 110)

概要

若い恒星 PDS 110 に付随する,星周円盤物質による食の検出について報告する.この恒星は Ori OB1a アソシエーションの中にある恒星である.星周円盤による食は,SuperWASP と KELT のサーベイによって観測された.

PDS 110 (別名:HD 290380, IRAS 05209-0107) は希少な Fe/Ge 型星であり,10 Myr 程度の年齢を持つ.周囲から物質を降着している中間質量の恒星で,強い赤外超過を示すことが分かっている (LIR/Lbol ~ 0.25).

この恒星では 2 回の非常に似た形状の食が 2008 年 11 月と 2011 年 1 月に観測されている.この食は,深さが 30%,継続時間が ~ 25 日であった.ここではこの食について,軌道周期が 808 ± 2 日の同じ構造によって起こされた食だと解釈する.


単一軌道の間のシアリングを考えると,広がったダストの塊によるものである可能性は排除される.原因としてもっともらしいと思われるのは,中心星から ~ 2 AU の位置にある伴星によるものとする仮説である.観測された食の特徴は,不可視の低質量 (1.8 - 70 木星質量) の惑星か褐色矮星が,周囲に直径 ~ 0.3 AU の周伴星円盤を持っており,それがトランジットしていると考えると説明できる.

この仮説が正しい場合,次の食は 2017 年 9 月に起きると予測される.
※注釈
天体名にある PDS は Pico dos Dias Survey というサーベイプロジェクトから取られている.
このサーベイでは,IRAS Point Source Catalog に収録されている天体をベースにして,若い恒星であるハービッグ Ae/Be 星を探査してリストアップしている.合計で 600 個程度の天体がこのカタログに収録されている (Gregorio-Hetem et al. 1992, Torres et al. 1995).

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