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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1708.07543
Giacalone et al. (2017)
A test of the high-eccentricity migration scenario for close-in planets
(近接惑星の高軌道離心率軌道移動シナリオの検証)

概要

惑星の高軌道離心率軌道移動 (high-eccentricity migration, HEM) シナリオでは,中心星に近接した軌道を持つ惑星は,まず中心星の近傍に大きな離心率の軌道で到達し,恒星との潮汐相互作用を通じて,軌道長半径の減少とともに円軌道化されたと考える.
ロッシュ限界よりも小さい近星点距離に到達した巨大惑星はガスのエンベロープを失い,生き残った惑星分布の内縁の位置する惑星になる.

この軌道移動シナリオの観測的な証拠には様々なものがあるが,潮汐散逸による軌道崩壊 (orbital decay) の効果のため,証拠は多少曖昧になる.ここでは,HEM シナリオによってもたらされる別の重要な予言について検証する.その予言とはすなわち,典型的なパラメータにおいて,円軌道化に必要な時間が惑星の年齢と同程度となる場所付近に存在すると思われる,軌道離心率の空間的な勾配の存在である.

過去の研究では既にこの軌道離心率分布の勾配の証拠を発見し,惑星内部での潮汐散逸によって円軌道化過程が占められていると考えた場合と整合的な特性を持つということをが示されている (この効果は潮汐のクオリティファクター Q’p で表される).

ここでは,観測データとの比較のために陽的なモデル分布を構築し,観測された系のパラメータを用いて交代時間積分を行うことで,過去の解析の取扱を拡張した.惑星軌道の円軌道化は一般的に,分布の内縁 (いわゆる sub-Jovian desert の境界を決めるもの) の外で発生する.また,典型的には円軌道化領域では Q’p ~ 106 となる.
また,低質量惑星の軌道離心率勾配の存在に関する暫定的な証拠も発見した.これは HEM による軌道移動は,海王星程度のサイズの惑星にまで関連していることを示唆する結果である.

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