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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1710.08915
Bonanos et al. (2017)
NELIOTA: First Temperature Measurement of Lunar Impact Flashes
(NELIOTA:月面衝突閃光の初めての温度測定)

概要

NELIOTA (NEO Lunar Impacts and Optical TrAnsients) プロジェクトにおける,初めての科学的成果について報告する.

NELIOTA プロジェクトは,1.2 m Kryoneri 望遠鏡を用いて月をモニタリング観測するプロジェクトである.NELIOTA では地球近傍の流星体と小惑星によって起きる暗い衝突発光を検出し,地球近傍天体のサイズ頻度分布を,デシメートル (数十センチメートル) からメートルの範囲で制限をかけることを目的としている.

NELIOTA は 2 つの高速カメラからなり,R バンドと I バンドを同時に観測する.これにより,月面閃光の温度を直接解析的に計算することを初めて可能にした.


ここでは,観測開始後に検出された 10 回の閃光について報告する.

測定された閃光の温度範囲は 1600 - 3100 K であり,これは理論的な予想と一致する.
これらの閃光のうち 2 つは,R, I の両方のフィルターにおいて複数のフレームで検出された.そのためこれらの観測は,月面閃光の温度低下の様子を初めて測定した観測でもある.

さらに,衝突体の質量についても推定を行い.数百グラムから 100 kg の範囲という値となった.
また,衝突体の運動エネルギーの 1.1 × 10-3 - 1.3 × 10-3 が可視光での放射に使われる.

観測の背景

Catalina Sky Survey (カタリナ・スカイサーベイ) と Pan-STARRS では,これまでに継続的に新天体を発見している.これらのサーベイと,WISE やスピッツァー宇宙望遠鏡での観測とを合わせ,地球近傍天体の物理特性 (直径やアルベド,スペクトル型など) の特徴付けが行われている.

2017 年の時点で,16300 個を超える地球近傍天体が検出されている.このうち直径が測定できているものは 1142 個のみである (Delbo et al. 2017).この中で最も小さいものは 10 メートル未満の直径を持つ.

地球近傍天体の多くは,メインベルト (小惑星帯) から惑星との平均運動共鳴と永年共鳴によって現在の軌道まで運ばれてきた小さい天体である.

現在,観測された地球近傍天体の多くは直径 1 km 程度である.既存のサーベイでは,直径数十メートルより小さい地球近傍天体を多く検出するのは難しい.
実際に,非常に小さい天体は,一般にその位置が地球に近い時のみに検出されている.例えば直径 4 m サイズの地球近傍小惑星の 2008 TC3 は,地球に衝突するわずか 19 時間前に発見され,その直後の電波観測によってサイズが判明したという経緯を持つ (Jenniskens et al. 2009).

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