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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1712.03384
Bruno et al. (2017)
A comparative study of WASP-67b and HAT-P-38b from WFC3 data
(WFC3 データからの WASP-67b と HAT-P-38b の比較研究)

概要

惑星大気の温度と惑星の重力は,巨大系外惑星の大気中における雲の形成に影響を及ぼす,主要なパラメータだと考えられている.惑星大気中での雲の形成を理解するための最近の試みでは,平衡温度-重力パラメータ空間の広い範囲での研究が行われてきた.

ここでは,ほぼ等しい平衡温度 (~ 1050 K) と表面重力 (10 m s-1) を持つ,2 つの巨大惑星のケースを比較する.ハッブル宇宙望遠鏡の Cycle 23 観測で,WASP-67bHAT-P-38b の観測を行った.

HAT-P-38b は,0.42 木星質量,1.4 木星半径の惑星である.得られたスペクトルの解析の結果,明確な水の検出を伴う,比較的クリアな大気 (雲の少ない大気) であった.
また,今回の新しい観測で,この惑星の軌道周期の値を 4.6403294 日と改訂した.

WASP-67b は,0.27 木星質量,0.83 木星半径の惑星である,HAT-P-38b に比べると水の吸収の兆候は弱かった.これは,大気の高い高度に雲の層が存在しているか,あるいはより金属量豊富な組成の大気を持っていることを示唆している.

これらの惑星のスペクトルにおける違いは,巨大系外惑星の大気はそれらの形成の歴史の痕跡を持っているという仮説を裏付けるものである.惑星大気中のエアロゾルの特性を探査し,これらの惑星の進化のシナリオへの制約を与えるためには,可視光と中間赤外線での将来的な観測が必要である.

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