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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1712.03241
Johnson et al. (2017)
KELT-21b: A Hot Jupiter Transiting the Rapidly-Rotating Metal-Poor Late-A Primary of a Likely Hierarchical Triple System
(KELT-21b:階層的三重星と思われる高速自転金属欠乏晩期 A 型主星をトランジットするホットジュピター)

概要

光度が V = 10.5 の A8V 星 HD 332124 をトランジットするホットジュピター KELT-21b の発見について報告する.

軌道周期は 3.6127647 日,半径は 1.586 木星半径であった.また,惑星質量の 3 σ の上限値は 3.91 木星質量であった.この質量の上限値と,ドップラートモグラフィー (Dopplar tomography) の観測から,トランジットしている天体が惑星であることを確認した.

また得られたデータからは,惑星の公転軸は恒星の自転軸と揃っていることも分かった,天球に射影した spin-orbit misalignment (惑星公転軸と恒星自転軸のずれ) は -5.6° と測定された.

恒星は有効温度が 7598 K,質量は 1.458 太陽質量,半径は 1.638 太陽半径である.
射影した自転速度は v sin I = 146 km s-1 であり,トランジットするホットジュピターを持つ恒星の中では,最も速い値である.

恒星は金属量がやや低く,アルファ元素を多く含む組成であった.金属量は [Fe/H] = -0.405,アルファ元素は [α/Fe] = 0.145 である.これらの存在度の値は独特ではあるが,KELT-21 のような薄い銀河円盤の動力学を持つ若い恒星にとっては,異常というほどではない.


高分解能撮像観測では,KELT-21 は恒星のペアからなる伴星を,1”.2 の距離に持っていることが判明した.これら 2 つの恒星は KELT-21 に物理的に伴っている可能性が高いが,現在のデータからは断定はできない.

もし物理的に伴っている連星であった場合,伴星 KELT-21B と C は ~ 0.12 太陽質量であり,天球上に射影された KELT-21B と C の間隔は ~ 20 AU である.また,KELT-21 から KELT-21B と C ペアまでの射影距離は ~ 500 AU である.

KELT-21b は,まだほんの一握りしか知られていない,階層的三重星 (hierarchical triple) の中にあるトランジット惑星のひとつかもしれない.

パラメータ

KELT-21
別名:HD 332124
質量:1.458 太陽質量
半径:1.638 太陽半径
光度:8.03 太陽光度
金属量:[Fe/H] = -0.405
有効温度:7598 K
KELT-21b
軌道周期:3.6127647 日
軌道長半径:0.05224 AU
質量:3.91 木星質量未満
半径:1.586 木星半径
平衡温度:2051 K

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