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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1801.02341
Bitsch et al. (2018)
The pebble isolation mass --- scaling law and implications for the formation of super-Earths and gas giants
(ペブル孤立質量ースケーリング則とスーパーアースと巨大惑星の形成への影響)

概要

ペブル集積 (pebble accretion) による惑星のコアの成長は,ペブル孤立質量 (pebble isolation mass) に達した段階で停止する.これは,惑星コアが原始惑星系円盤の圧力極大を生み出し,内側へ流れていくペブルが惑星コアの軌道の外側で捕獲されることによって発生する.

ペブル孤立質量の値は,形成される惑星の最終的な質量を決めるのに重要である.
もしペブル孤立質量が非常に小さければ,惑星コアへのガス降着は長引き,惑星は大部分が固体の組成からなる,数地球質量の重さに留まる.ペブル孤立質量が大きい値の場合は,惑星は原始惑星系円盤からガスを降着することで巨大ガス惑星に成長することが出来る.

過去の研究では,ペブル孤立質量のスケーリング則を円盤のアスペクト比の三乗で決めていた.ここではこれまでの測定を拡張し,原始惑星系円盤のすべての関連パラメータに対してペブル孤立質量の依存性を調べた.


ここでは,ペブル孤立質量を測定するために,三次元流体力学シミュレーションを使用した.この結果を元に,局所的な円盤構造と乱流粘性パラメータ α に対する依存性を表したシンプルなスケーリング則を導出した.

ストークス数が < 0.005 のガスと結合して運動する小さいペブルの場合,コア質量がペブル孤立質量に達した際に形成される部分的なギャップを通過して流れることができる.しかし惑星コア質量が増加するに従って,圧力極大を通過できるペブル粒子のサイズはさらに小さくなる.
しかし粒子の乱流拡散は,背景の粘性の強さとペブルサイズに依存して,ペブル孤立質量を 2 倍に増加させる可能性がある.

最後に,進化する原始惑星系円盤内での惑星の成長と移動経路を数値的に積分することで,惑星系の形成におけるペブル孤立質量の新しいスケーリング則の応用について調べる.ペブル孤立質量に対する α 粘性の依存性を無視したモデルと比較すると,この影響を含む今回のモデルは,巨大惑星のコア質量を大きくする.その結果形成されると考えられる大きなコア質量は,太陽系の巨大惑星のコア質量の推定値と類似している.

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