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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1801.03502
Malavolta et al. (2018)
An ultra-short period rocky super-Earth with a secondary eclipse and a Neptune-like companion around K2-141
(K2-141 まわりの二次食を伴う超短周期岩石スーパーアースと海王星的な伴星)

概要

Ultra-short period (USP,超短周期) 惑星は,軌道周期が 1 日よりも短い低質量の惑星を指す分類である.USP 惑星の起源は未だ不明で,ミニネプチューンサイズの惑星の光蒸発,あるいはその場形成がもっともらしい仮説である.

それぞれの形成シナリオによって,予測される USP 惑星の組成は根本的に異なる.そのため,未だ限られた数しか発見されていない,精密で正確な質量・密度の測定値を持つ USP 惑星の個数を増やすことは非常に重要である.


ここでは K2-141 (EPIC 246393474) を公転する 0.28 日周期の惑星の特徴付けと,その外側の 7.7 日周期の grazing transit (中心星をかすめるようにトランジットする) 配置の惑星の存在の確認を行った.

ケプラーの K2 ミッションで取得された光度曲線から,惑星半径を導出した.また HARPS-N での高精度視線速度観測から,質量の測定を行った.

K2-141b は半径が 1.51 地球半径,質量は 5.08 地球質量で,岩石組成で厚い大気を持たないとするモデルと整合する.
K2-141c はおそらく海王星類似の惑星だが,トランジットが grazing であったことと,中心星の視線速度変動が検出されなかったことから,惑星の密度には強い制限を与えられなかった,

また K2-141b の二次食と位相曲線変動の検出についても報告する.観測された位相変動は,惑星のケプラーバンドパスにおける幾何学的アルベドが 0.30 であるか,あるいは惑星表面からの ~ 3000 K の熱放射でモデル化することが出来る.この 2 つのシナリオを見分けるためには,長波長でのフォローアップ観測が必要である.

パラメータ

K2-141
別名:EPIC 246393474
半径:0.681 太陽半径
質量:0.708 太陽質量
光度:\(\log\left(L_{\rm s}/L_{\rm sun}\right)\) = -0.75
有効温度:4599 K
金属量:[Fe/H] = -0.06
距離:61 pc
K2-141b
軌道周期:0.2893244 日
半径:1.51 地球半径
質量:5.08 地球質量
平均密度:8.2 g cm-3
K2-141c
軌道周期:7.74850 日
半径:7.0 地球半径
質量:7.4 地球質量未満

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