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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1801.09738
Wise & Dodson-Robinson (2018)
Photoevaporation Does Not Create a Pileup of Giant Planets at 1 AU
(光蒸発は 1 AU の巨大惑星のパイルアップを形成しない)

概要

巨大系外惑星の軌道長半径分布には,1 AU 付近に pile up (集積,パイルアップ) が存在するように見える.

円盤の光蒸発 (photoevaporation) は,円盤ガスが散逸するより前に,数 AU 程度の円盤内側にギャップを形成する.ここでは円盤の光蒸発が,円盤のガス表面密度を変える事によって光蒸発ギャップの近くで Type II migration (II 型惑星移動) の移動速度を変え,最終的なガス惑星の分布に大きく影響を与えるかどうか調査を行った.


初めに解析的な円盤モデルを使用して,光蒸発が惑星の移動速度を大きく変える前に形成された巨大惑星は,大きな移動速度を持つことを再現した.

次に,光蒸発を起こしている円盤中を移動する惑星の新しい二次元流体シミュレーションを行った.その結果,巨大惑星を形成出来る最小の閾値付近の表面密度を持った円盤では,光蒸発は移動する惑星の最終的な軌道長半径を,10 万年の移動の間に最大で 5% しか変えないことが分かった.

円盤質量が光蒸発で鋭いギャップを開けるのに十分なほど小さくなると,惑星の軌道移動はほとんど完全に停止する.これは,リンドブラッド共鳴での低いガス表面密度の影響である.
結果として,円盤の光蒸発は惑星の軌道移動率をわずかにしか変えず,巨大系外惑星の分布に見られる明確な特徴を残すのは困難であることを見出した

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