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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1802.04296
Chachan & Stevenson (2018)
On the Role of Dissolved Gases in the Atmosphere Retention of Low-Mass Low-Density Planets
(低質量低密度惑星の大気保持における溶解したガスの役割について)

概要

ケプラーで発見されている,スーパーアース質量の範囲にある低質量・低密度の惑星は,典型的に示唆される質量に対して大きな半径を持っている.これは,そのような惑星には水素・ヘリウム大気が存在していることを示唆している.

これらの惑星は,中心星からの XUV 放射による加熱の影響で,大気の質量放出に対して脆弱である.惑星からの大気散逸と熱進化を組み合わせたモデルは,惑星半径における二峰性の分布の存在を予測し,これは観測的にも支持されている.

しかし過去の研究では,惑星の質量の大部分を占める,溶解した岩石と鉄のコアへのガスの溶解という重要な事項が無視されてきた.このような惑星では,惑星コアとエンベロープの境界では高温 (> 2000 K) で高圧 (~ kbars) な環境となるため,大気よりも 5 - 10 倍大きな量の水素を,溶解した表面と表面下で貯蔵することが可能となる.

この研究では,惑星の熱進化と大気の質量放出を,溶解した水素と大気中の水素の間の熱力学平衡 (ヘンリーの法則) と組み合わせることで,過去の研究におけるこのギャップを繋げることを目的とする.


惑星内部への溶解によって,惑星が形成している段階では大量の水素を惑星内部に貯蔵することができる.ここでは,内部に溶解した水素が,大気の質量放出を緩衝するように脱ガスすることを示す.
また,惑星のゆっくりとした冷却により,溶解した水素の脱ガスが進行する.これは温度の低下に伴ってガスの溶解度が低下するためである.

従って,惑星内部への水素の溶解は,スーパーアースの大気保持能力を増加させる働きがある

この研究は,ガスの温度依存性と圧力依存性のあるマグマオーシャンへのガスの溶解度を含めることの重要性と,脱ガスを惑星進化モデルに組み合わせることの重要性を指摘する.

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