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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1802.05034
Kral et al. (2018)
Cometary impactors on the TRAPPIST-1 planets can destroy all planetary atmospheres and rebuild secondary atmospheres on planets f, g, h
(TRAPPIST-1 惑星への彗星衝突は全惑星の大気を破壊し f, g, h の二次大気を再構築する)

概要

TRAPPIST-1 系は,7 個の地球型惑星が中心星のハビタブルゾーンの付近かその内部にいる,ユニークな惑星系である.ここでは,これらの惑星への彗星の衝突が初期大気に及ぼしうる影響について考察を行った.惑星への彗星衝突は,惑星からの大気の散逸という効果と,揮発性物質の供給という両方の効果をもたらす.

この系内の惑星に衝突する可能性のある彗星の軌道進化を調べるため,N 体シミュレーションを実行し,どの惑星が最も衝突を受けやすいか,あるいは衝突速度の分布を調査した.

彗星の軌道の起源について,3 つのシナリオを考慮.1 つ目は 7 個の惑星が存在している内側領域に起源を持つもの,2 つ目は太陽系でのカイパーベルト天体に相当する外側の領域に起源を持つもの,3 つ目は太陽系でのオールトの雲に相当する最遠領域に起源を持つものである.それぞれのシナリオでは,惑星散乱,Kozai-Lidov 機構,銀河潮汐の影響によって軌道を乱され,惑星への衝突を引き起こす.

上記の様々なシナリオで,各惑星についてどれだけの大気が失われるか,および外側の彗星群から散乱された質量に応じて,系の年齢の間にどれだけの揮発性物質が惑星に供給されるかを定量的に評価した.

その結果,TRAPPIST-1 系の 7 つの全ての惑星について,初期大気は高速な彗星衝突によって容易に失われる事が判明した.これは,もし外側の彗星群から散乱された総質量が,カイパーベルト程度の低質量であった場合でも同様である.

しかし,外側の TRAPPIST-1f, g, h に関しては,彗星の揮発性物質によって大気が補充されることも判明した.この彗星衝突によって,地球の海洋質量と同程度の水が供給可能である.
したがってこれらのシナリオは,TRAPPIST-1 系の最も外側の惑星大気は内側の惑星よりも重い大気を持ち,揮発性物質に富んだ組成を有することを示唆している.

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