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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1802.09222
Drummond et al. (2018)
Observable signatures of wind--driven chemistry with a fully consistent three dimensional radiative hydrodynamics model of HD 209458b
(HD 209458b の完全に整合的な 3 次元輻射流体力学モデルを用いた風駆動の化学過程の観測可能な特徴)

概要

完全な整合性のある,3 次元流体力学,化学過程,輻射輸送コードである Met Office Unified Model (UM) を用いて,ホットジュピター大気の化学組成の風駆動移流の効果について調べた.

系外惑星大気の化学モデリングは,主として 3 次元動力学過程には適用できない 1 次元モデルに限定されていた.ここでは,UM に対して化学緩和スキームを結合し,メタンと一酸化炭素の化学的相互変換を取り扱うように改良した.この過程は輻射輸送と一貫して取り扱われる.つまり,化学平衡からのずれは加熱率 (および放射) に含まれ,従って動力学と温度構造と化学組成の間のフィードバックを含んでいる.

ここでは,よく研究されているホットジュピターである HD 209458b の大気のシミュレートを行った.
その結果,大気の水平方向と垂直方向の移流が合わさった効果として,大気中のメタンの存在度が数桁増加することを見出した.これは,過去の研究に見られる傾向とは正反対である.

今回の結果は,ホットジュピター大気の化学過程を考慮する際は,3 次元効果を含む必要が有ることを示すものである.

また,シミュレーション結果を用いて,大気の透過スペクトルと放射スペクトル,および放射位相曲線を作成した.その結果,大気中における非平衡化学過程は,スピッツァー宇宙望遠鏡の IRAC 4.5 µm でのモデルと観測の乖離を説明することが出来ないと結論付けられる.しかし,ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で観測可能な別のスペクトル領域では,風駆動の化学反応の効果がより目立つことが予想される.

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