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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1803.07559
Labadie-Bartz et al. (2018)
KELT-22Ab: A Massive Hot Jupiter Transiting a Near Solar Twin
(KELT-22Ab:近傍のソーラーツインをトランジットする重いホットジュピター)

概要

系外惑星 KELT-22Ab の発見について報告する.この惑星は,KELT-South サーベイで発見されたホットジュピターである.

惑星の軌道周期は 1.3866529 日,半径は 1.285 木星半径で,質量はやや重く 3.47 木星質量である.
主星の KELT-22A はやや明るい (V ~ 11.1) 太陽類似の G2V 星である.恒星は 1.099 太陽半径,1.092 太陽質量,有効温度 5767 K,金属量は [m/H] = 0.259である.やや太陽より金属量が多い以外は,solar twin (ソーラーツイン) に近い性質を示すように思われる.

驚くべきことに KELT-22A は,銀河系の薄い円盤 (thin disk) に属する恒星としてはいくらか典型的ではない運動学的特徴と銀河周回軌道を持つ.それにもかかわらず,恒星は推定年齢から予想される値と比べて非常に高速で自転しており,彩層活動の徴候を示し,またいくらか金属量が豊富である.

撮像観測からは,やや暗い,KELT-22A に重力的に束縛されていると思われる伴星が発見された.投影距離は 6” (~ 1400 AU) である.

中心星の視線速度には,トランジットする惑星による軌道運動に加えて,線形のトレンドと思われる変化が検出された.これはおそらく,恒星ではない別の比較的近い天体によって引き起こされている可能性がある.

惑星は軌道長半径が小さいため中心星からの強い輻射を受けており,半径はやや膨張している.
このような近距離では,お互いにはたらく潮汐力は大きくなる.この系の軌道配置は,中心星内部での潮汐散逸の割合を測定するのに適している.潮汐散逸のモデルからは,潮汐力により惑星の軌道長半径は急速に減衰することが示唆される,そのため KELT-22Ab は今後 10 億年のうちに中心星に落下すると予想される.

パラメータ

KELT-22A
別名:TYC 7518-468-1
距離:217.9 pc
有効温度:5767 K
金属量:[m/H] = 0.259
スペクトル型:G2V
年齢:15 億〜50 億歳
質量:1.092 太陽質量
半径:1.099 太陽半径
光度:1.21 太陽光度
KELT-22Ab
軌道周期:1.3866529 日
軌道長半径:0.02508 AU
質量:3.47 木星質量
半径:1.285 木星半径
平均密度:2.02 g cm-3
平衡温度:1842 K

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