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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1803.08820
Haywood et al. (2018)
An accurate mass determination for Kepler-1655b, a moderately-irradiated world with a significant volatile envelope
(穏やかに輻射を受ける一定量の揮発性物質エンベロープを持つケプラー1655b の正確な質量決定)

概要

サイズが小さく,穏やかに輻射を受けている海王星サイズの惑星の発見について報告する.
この惑星ケプラー1655b は一定量のガスエンベロープを持ち,軌道周期は 11.8728787 ± 0.0000085 日で,静穏な太陽型の G0V 星ケプラー1655 を公転している.

ケプラーの光度曲線の解析から,ケプラー1655b の半径は 2.213 地球半径と推定される.

TNG/HARPS-N で 95 セットの視線速度の観測を行った.この結果から,中心星の特徴付けと惑星の質量の測定を行った,その結果,質量は 5.0 (+3.1, -2.8) 地球質量と推定される.質量推定から,98% の信頼度でこの惑星が地球と同じ組成である可能性を否定できる.

この惑星は,evaporation valley と呼ばれる岩石惑星とガス惑星の遷移領域の,惑星の存在個数が比較的少ない領域の上端に位置している.そのため,今後の観測でさらにパラメータを特徴付けるための活発な観察を行うべき惑星である.

パラメータ

ケプラー1655
距離:230.41 pc
有効温度:6148 K
金属量:[Fe/H] = -0.24
質量:1.03 太陽質量
半径:1.03 太陽半径
年齢:25.6 億歳
自転周期:13.6 日
ケプラー1655b
軌道周期:11.8728787 日
半径:2.213 地球半径
質量:5.0 (+3.1, -2.8) 地球質量
平均密度:2.5 (+1.6, -1.4) g cm-3
軌道長半径:0.103 AU
日射量:地球の 155 倍

この天体は,これまでは未確定の惑星候補 KOI-280.01 として報告されていた (Borucki et al. 2011)

議論

ケプラー1655b の質量は,95% の信頼度で 10.1 地球質量未満と推定される.この惑星は,小さい岩石惑星と大きいガス豊富な惑星の間の,ecapolation valley にまたがる領域に存在している (FUlton et al. 2017など).また,観測されている evaporation desert 領域に近い軌道を持つ (Sanchis-Ojeda et al. 2014,Lundkvist et al. 2016).

観測データ中には,中心星ケプラー1655 の磁気的活動が検出された.測光観測と分光観測からは,太陽の静穏期に似ていることが示唆されている.
また,平均寿命が 23 日の活動領域の出現を,ケプラー測光データ中から検出した.

この系では,中心星の活動は比較的静穏である.しかし恒星の磁気的活動によって誘起される視線速度の二乗平均平方根は,惑星によって引き起こされる軌道運動の振幅と同程度である.

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