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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1803.08730
Picogna et al. (2018)
Particle accretion onto planets in discs with hydrodynamic turbulence
(流体力学乱流を伴う円盤中での惑星へのペブル降着)

概要

原始惑星の成長は,原始惑星系円盤内にまだ残っている多数の固体のペブルサイズの物質 (センチメートルサイズの物質) を降着することによって加速することが出来る.この過程が,現実的な乱流円盤中でどのくらい効率的にはたらくかはまだ分かっていない.

ここでは,純粋な流体力学的鉛直シア不安定 (vertical shear instability, VSI) によって駆動される乱流円盤中でのペブルの降着について調べた.ここでは,VSI 円盤中に埋まっている状態の 5 - 100 地球質量の原始惑星コアが,中心星から 5.2 au の位置にある場合の,局所等温の大局的三次元シミュレーションを実行した.

さらに,乱流中のガスと粒子の間の摩擦力の効果のもとでの円盤内のペブルの群れの進化を追った.それと同時に,粒子が確率的なキックを経験する,層状粘性円盤中の比較シミュレーションを行った.
どちらの場合も,コア質量と粒子のストークス数の関数として降着率を測定し,最近の MRI 乱流シミュレーションと比較した.


全体的な結果として,VSI 乱流円盤中の粒子と層流円盤中で確率的なキックを受ける場合の粒子は,動力学的な振る舞いは非常に似ている.

惑星が低質量 (5 - 10 地球質量) の場合,ストークス数が 1 程度のよくガスと結合した粒子 (この位置の場合,粒子サイズが 1 メートルに相当) は,降着効率 (内向きに流れる粒子の率) は 1.6 - 3% である.より小さい粒子と大きい粒子に対しては,この効率は高くなる.しかし,ストークス数 1 の粒子の速い内側への移動によって,惑星の急速な成長にとっては最も効率的になる.質量の倍加時間は 20000 年程度である.

質量が 10 - 30 地球質量の間では,惑星コアはペブル孤立質量 (pebble isolation mass) に到達し,粒子は惑星のすぐ外側の圧力極大に捕獲され,さらなる粒子降着が止まる.

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