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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1804.00583
Stamatellos & Inutsuka (2018)
The diverse lives of massive protoplanets in self-gravitating discs
(自己重力円盤中の重い原始惑星の異なる一生)

概要

巨大ガス惑星は星周円盤の進化の早期段階で形成される可能性があるが,これらは比較的重い.ここでは,木星質量の惑星の種 (原始惑星) が,重いが重力的に安定な (Q ≳ 1.5) 円盤の中でどのように進化するか,輻射流体力学シミュレーションを用いて研究した.

その結果,原始惑星は初期は円盤にギャップを開ける段階になるまで,内側に向かって急速に移動することが分かった.その後の進化は,ずっと長いタイムスケールで内側へ移動を続けるか,あるいは外側へ移動を始めるかの,どちらになる可能性も有り得る.

惑星の外向き移動は,原始惑星が重力的に不安定な縁を持つギャップの中に位置している場合に発生する.これは,この場合に惑星に降着したガスの多くの割合は,原始惑星軌道の外側からの高い角運動量を持ったガスだからである.

原始惑星からの輻射加熱の効果は,原始惑星の移動の方向と離心率を決めるのに重要な役割を果たす.円盤へのギャップの形成は,一般的に使用されている β 冷却近似では追うことができないであろう効率的な冷却過程によって促進される.

原始惑星は初期は高い降着率を持ち (~ 10-3 木星質量/年),この降着光度は中心星の光度の数十分の一程度の大きさになり得る.そのため,原始惑星は容易に観測され得るようになる (ただしほんの短い期間だが).

この高いガス降着率により,原始惑星は一般に重水素燃焼を起こす質量限界を超えて成長する.原始惑星の輻射フィードバックは,その最終質量が褐色矮星-惑星境界の近くになるようにこの質量成長を減少させる.

円盤中での若い惑星の種の運命は多様であり,中心星から数 AU の円軌道上の巨大ガス惑星になる可能性から,高軌道離心率の大きな軌道にある褐色矮星になる可能性までが有り得る

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