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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1804.05510
Morishima (2018)
Architectures of planetary systems formed by pebble accretion
(ペブル降着で形成される惑星系の構造)

概要

惑星降着のモデルでは,ダストの濃集によりペブル (pebble) が形成され,それらが中心星に向かって急速に落下していく.微惑星は原始惑星系円盤の時代を通じてペブルから継続的に形成されると思われるが,その機構は不明である.

一方で大きな planetary embryo は,微惑星に含まれずに残っているペブルの降着によって効率的に成長する.この過程はペブル降着 (pebble accretion) と呼ばれ,巨大惑星のコアを形成するための新しい有望な経路である.しかしこの過程を介して形成される惑星系の構造は不明である.

ここでは,粒子ベースのハイブリッドコードを用いた惑星系形成のシミュレーションを行った.シミュレーションには,大部分の重要な物理的効果を可能な限り正確に実装した.原始惑星系円盤のサイズ,乱流粘性,ペブルのサイズ,微惑星の形成効率,初期の微惑星の質量分布を変化させて計算を行った.


シミュレーションでは,微惑星はまず,初期のサイズが 100 km かそれ以下のオーダーの際に相互衝突によって成長する.微惑星が ~ 1000 km サイズに成長すると,ペブル降着により効率的に成長するようになる.

大きな原始惑星系円盤中で,円盤の外側領域から長期間に渡ってペブルの供給が継続する場合,planetary embryo は暴走ガス降着を起こすのに十分な質量にまで成長し,巨大ガス惑星を形成する.

シミュレーションからは,太陽系のような惑星系は,やや大きな乱流粘性を持つ原始惑星系円盤から形成されることが示唆される.もし円盤の乱流粘性が十分に低い場合,惑星はガス円盤中にギャップを形成して,暴走ガス降着が始まるよりも前にペブルの降着を阻害する.このような状況では,複数の海王星サイズ惑星を持つ惑星系が形成される.

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