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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1804.05065
Petrovich et al. (2018)
Ultra-short-period planets from secular chaos
(永年カオスからの超短周期惑星)

概要

ケプラーミッションで,太陽類似星を公転する非常に短周期の岩石惑星 (軌道周期 1 日程度以下) が 100 個以上発見されている.これらは ultra-short-period (USP) planets (超短周期惑星) として知られており,このような惑星がその場で形成される可能性は低い.また,原始惑星系円盤がまだ存在している時に,軌道移動によって外側から現在の場所に到達した可能性も低いと考えられる.
代替案として,惑星系形成後に何らかの経路で現在の場所まで移動してきた可能性がある.

ここでは,これらの超短周期惑星は高軌道離心率移動で現在の軌道に移動してきたと提案する.これは,超短周期惑星の大質量版と言える,ホットジュピターが経験したであろう動力学のスケールダウンバージョンである.このシナリオでは,まず惑星は他の惑星とのカオス的永年相互作用によって大きな軌道離心率を持つ楕円軌道になり,その後惑星での潮汐散逸によって円軌道化されると考える.

この提案の根拠は以下の通りである.
ケプラーによって発見された惑星系はしばしば,無視できない大きさの軌道離心率と傾斜角を持った複数のスーパーアースを持つ.また惑星はおそらく ~ AU の距離を超えて存在している.

超短周期惑星が存在する惑星系のうち,超短周期惑星以外の他のトランジット惑星を持っているのはごく一部であり,また持っている場合でも軌道は近接していないが,ここではそれらの大部分は周期 10 - 50 日の他の惑星を持っているはずであるという点について議論する.

外側の兄弟惑星は永年カオスを介して,元々 5 -10 日程度の周期にいた最も内側の惑星から角運動量を奪う.後者の軌道離心率が 0.8 よりも大きくなると,中心星に潮汐的に捕獲され,超短周期惑星になる.

このシナリオは,大部分の超短周期惑星は,やや長い周期 (1 - 3 日) を持つ惑星と比べて,大きく離れた位置に別のトランジット惑星を持つという観測結果を自然に説明することが出来る.これは,他の提案されている超短周期惑星形成シナリオでは説明されていない特徴である.

またこのシナリオでは,超短周期惑星に関して以下のような特徴の存在を予測する.
(i) spin-orbit angle と 外側惑星との相対的な傾斜角が 10 - 50°
(ii) いくつかの外側惑星は ~ 1 AU を超える距離に分布する
どちらも,TESS とそのフォローアップ観測で検証可能であると考えられる.

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